インプラント治療について ABOUT

インプラント治療とは? WHAT IS IMPLANT TREATMENT?

インプラント治療は、永久歯を喪失してしまった場合に行う治療法のひとつです。この治療では歯を失った部分に、金属製(人体に悪影響のないチタンまたはチタン合金)のインプラント体を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療です。入れ歯やブリッジでは、しっかりと噛めない、残っている天然歯への負担が気になるといった場合に、検討したい治療法です。

インプラント治療のメリット/デメリット

「インプラントをやってみようかと思うけど、具体的にどんなメリットやデメリットがあるの?」と、思われている方は少なくありません。どのようなメリット・デメリットがあるのか、見ていきましょう。

MERIT インプラント治療のメリット

  1. 01

    LOOKS LIKE NATURAL TEETH 自分の歯の感覚に限りなく近い

    喪失してしまった箇所の骨にインプラントを埋入するため、違和感や異物感が少なく、自分の歯と同じようにしっかり噛めます。他の治療法であるブリッジは、架工部に舌が入ってしまい、異物感や不快感が生じることがあります。入れ歯は、歯茎の上に乗せるものでしっかり固定されていないためズレてしまったり、硬いものを思い切り噛めない、隣の歯にかけているバネや隙間に食べ物が引っかかったりなど、不自由さを感じるケースが多くあります。その点インプラントは、歯槽骨に直接埋め込んで固着するので、そのような心配が少ないといえます。

    また、インプラントの金属にはチタンやチタン合金が主に使われているので、チタンの生体親和性の高さや顎の骨との結合力で安定性があり、金属アレルギーも基本的に心配はありません。もし、アレルギーが気になる方は、皮膚科でどのような金属にアレルギー反応が出るのか、検査することをお勧めします。

  2. 02

    HIGH AESTHETICS 高い審美性

    インプラントは自費診療のため、高い審美性を追求できます。保険診療では使える素材が限られているため、例えば銀歯といった被せ物はとても目立ちます。その点、インプラントはセラミック素材で作られた人工歯を用いるため、自然歯と似たような色合いを再現できます。

    さらに入れ歯のようにバネや異物が見える、ブリッジ下部に隙間が見えるといった不自然さも少ないのがインプラントのメリットです。口元は会話や食事する時での見え方で、その方の印象に大きく影響を及ぼします。口元にコンプレックスがあると、ハンカチや手で口を隠して会話をしたり、人付き合いが億劫になったりなど、私生活に支障をきたすケースもあります。自然な口元を再現できるインプラントならば、こうした抵抗感を減らすことができるのです。

  3. 03

    SUPPORTS SURROUNDING TEETH 周りの歯をサポート

    インプラントは周囲の歯に頼ることなく単独で植立します。そのため、入れ歯のように隣の歯にバネをかけるため負担が大きかったり、ブリッジのように被せるために両隣の歯を削ったり、喪失歯部分が受ける噛む圧を負担する必要もないので、周りの歯を守れます。

    さらに隣の歯が、歯周病などで心許ない状態でも、インプラントは歯槽骨にしっかり結合しているので、その歯の負担を軽減できることもあります。

  4. 04

    PREVENT ALVEOLAR BONE 歯槽骨の吸収を防ぐ

    歯を喪失した部分の歯槽骨は、噛む力がまったく伝わらず、次第に骨吸収して歯茎が痩せてしまいます。しかし、インプラントは顎の骨に直接埋入しますので咀嚼すると骨に刺激が伝わり、歯槽骨の吸収を防いで骨量を維持できるのです。

  5. 05

    LONG LASTING AND DURABLE 長持ちで丈夫

    インプラントに使われているチタンやチタン合金は、顎の骨にがっちりと強く結合する性質を持ち、強度にも優れて丈夫ですので耐久性が高く、適切な調整を行いながら定期検診メンテナンスしていけば十分に長く使うことができます。
    また、大腿骨など太い骨の骨折した際の固定補強にも使われており、生体親和性が高く安定性がありますので、基本的に異物反応など起こりません。

インプラント治療のデメリット

  • 保険適用外(治療費が高い)

    事故、腫瘍や先天的に広範囲の顎の骨が欠損している場合などを除き、インプラント治療は原則保険適用外の治療です。そのため、治療費が保険治療に比べ高くなりがちです。治療前の検査で治療費の見積もりが出せますので、事前のカウンセリングでしっかり費用を把握しておく必要があります。
    ただし、インプラント治療は医療費控除の対象となります。所得に応じて治療費の一部が還付されれば、治療費負担が軽減できるので合わせて確認しておきましょう。

  • 長い治療期間

    インプラント治療は、各々の症例によって治療期間に幅がありますが、歯槽骨の治癒やインプラントが骨に定着するまでの待機期間がある程度かかります。ほとんど現状のまま制作できる入れ歯での治療法や、隣の歯の前準備だけで制作に移行できるブリッジに比べると、全体の治療期間は長くなります。通院時間を捻出する必要や、日数を要する予定が立てづらくなることが考えられますので、術前の説明で確認しておきましょう。

  • 外科処置を伴う

    インプラント治療は、専門的な外科手術を伴います。歯肉を切開し歯槽骨にインプラントを埋め込むなど、通常行われている歯科治療とはまったく違うものです。場合によってはインプラント埋入手術後に、一時的な腫れや内出血によるアザなどが顔面に現れることもあります。上顎のインプラント埋入の場合は術後に鼻血が出たり、下顎では一時的な麻痺が出たりするケースもあります。
    また、持病で服用している薬がある場合や、妊娠中の方は要相談になります。

  • インプラント周囲炎

    インプラントは「埋め込んだら終わり」ではありません。歯周病と似た症状のインプラント周囲炎のリスクがあり、インプラント周囲が歯周病菌に感染する恐れがあるのです。感染症が進行すると、せっかく埋入したインプラントを喪失してしまう危険性があります。
    歯周病と同じく初期は自覚症状がほとんどなく、症状が現れた時はすでに進行しているケースが多いため、定期的なメンテナンスで予防する必要があります。

FLOW インプラント治療の流れ

  1. 01

    COUNSELING 検査・診断・カウンセリング

    口腔内の状態は人それぞれのため、まずは「検査・診断・カウンセリング」から行います。お口の状態を確認しつつ、患者さまの希望やお悩み、他の治療方法なども考慮した上で方向性を決めていきます。

    実際にインプラント治療が適していると判断できた場合は、歯科用CTによる3次元のレントゲン写真撮影や、口腔内の型取りした模型で歯の状態、口腔内環境、全身状態などを確認していきます。情報や資料が揃ってから改めて治療計画を立案し、インプラント埋入位置を決定しながらカウンセリングを行います。この段階でインプラント治療するには、骨量が不足していると判断した場合、骨を増やす治療について説明させていただきます。

  2. 02

    SURGERY インプラント埋入手術

    インプラント手術当日は、まず注意事項の説明を行います。その後は麻酔をして、診断結果を基にインプラント体を埋め込みます。その際、過度な緊張は血圧の上昇につながるため、不安に思っていることや、手術自体に恐怖心が大きい方は事前にご相談ください。

    骨とインプラント体がしっかり固定されるまで上顎で約3カ月、下顎で6カ月ほど必要です。その期間中の注意事項も事前にご説明いたしますので、私生活への影響などに不安がある方は気軽にお尋ねください。

  3. 03

    ABUTMENT アバットメント装着、被せ物(上部構造)型採り

    骨とインプラント体が安定したら、土台となるアバットメントを装入して、被せ物を製作するために型取りします。

  4. 04

    DENTAL CROWN 被せ物(上部構造)装着

    被せ物の完成後は、色や形が周囲とバランスが取れているか、噛み合わせに問題がないかなど、調整して装着します。普段通りの生活を送り、痛みや違和感などがないか確認します。問題がなければ、インプラントを長持ちさせるために、今後のメンテナンス法などご案内いたします。

歯を失った部分の治療法

喪失した歯に対して、機能や審美的回復する方法は「インプラント」「入れ歯(義歯)」「ブリッジ」の3種の方法があります。
それぞれの治療法の特徴やメリット、デメリットをまとめましたので、治療法の選択の参考にしてください。

インプラント治療

インプラント治療は、顎の骨の歯槽骨をドリリングした穴に、チタンやチタン合金でできた生体親和性が高い金属製の人工歯根(インプラント体)を埋め込む外科手術を行います。この埋入されたインプラント体が、歯槽骨にしっかりと結合するまで待機する期間があるため、治療期間は3種類の治療法の中で最も期間を要します。
しかし、顎の骨にしっかり固着したインプラント体に人工歯の土台となるアバットメントを固定しますので、外れてしまう心配がほとんどありません。本来の自分の歯のような感覚で食事や会話が行えます。天然歯と変わらず歯磨きが可能です。

このように機能面、審美面、使用感など最も天然歯に近づける治療法だといえますが、インプラント治療は歯科医師なら誰でもできる治療法ではなく、特別な研修を経てからでないと行えません。基本的にどこの歯科医院でもできる保険適用の治療法ではないため、歯科医院選びは慎重に行う必要があります。加えて、保険診療が適用されないため、治療費は比較的高額になります。また、持病持ちの方や全身状態が悪い、歯槽骨の骨量が少ない場合は、他の2つの方法も考える必要が出てきます。

ブリッジ

ブリッジでの治療は、失われた歯の両隣の歯を鉛筆削りのように削り、文字通りに橋(ブリッジ)をかける方法です。橋の柱のように歯を土台として使い、連結された人工歯を被せ接着剤で固定します。歯のないブリッジ中間部の下にできる、クビレ形状によっては舌が入り込んで違和感を覚えるケースもありますが、歯を被せる準備さえできれば比較的短期間で治療は終わります。

しかし、一番のデメリットは両隣の歯を削らないといけないため、健康な天然歯を削りたくない方には向いていません。歯を削ることに加えて、喪失した中間部には若干の隙間があるため、力が加わるとその中心部が沈み込み、ブリッジを支えている両隣の歯に大きな負荷がかかります。土台となる歯を繰り返し治療している、歯周病で歯茎が弱っている場合などは注意が必要です。もし、両隣の歯も失ってしまった場合、治療範囲は広がり、さらに負担が大きくなります。また、ブリッジの中間部分はケアしにくいため、磨き残しによる虫歯や歯周病のリスクも考慮しなければなりません。

入れ歯(義歯)

入れ歯(義歯)での治療は、古くから行われている一般的な方法で、歯の喪失部分に取り外し可能な装置である入れ歯を装着する治療法です。大きく分けて、部分入れ歯と総入れ歯がありますが、比較的治療期間が短く、素材によっては保険診療が適用されるのがメリットです。ただし、部分入れ歯はバネをかける歯の治療を要するケースがあるため、お口の状態によっては入れ歯の完成まで時間がかかる場合もあります。

デメリットとして、総入れ歯は歯茎に乗せているだけであり、部分入れ歯はバネで引っ掛けているだけの状態のため、外れやすいのが難点です。異物感が気になって話しにくいと感じる方や、会話・食事中に外れて周囲の視線が気になる方も多いようです。さらに食べ物が入れ歯と歯茎の間に入り込んでしまい、食事が思うように楽しめないケースもあります。その他にも落として損傷してしまった、食事のたびに洗うのが面倒だ、着色汚れが気になる、金属部分(バネ)が目立って気になるなど、デメリットが多いといえます。

※横にスクロールしてご覧ください。

インプラント入れ歯(義歯)ブリッジ
噛む力

天然歯とほぼ
変わらない

かなり弱くなる

天然歯に近い

周囲の歯
への負担

なし

ある
(バネを隣の歯に
かける)

かなりある
(土台の歯を削る)

違和感

なし

かなりある
(入れ歯が動く)

少しある
(中間部のダミー
下に舌が入ることが
ある)

見た目

天然歯とほぼ
変わらない

保険適用の部分入れ
歯は、金属製のバネ
が目立ちやすい

保険適用の前歯は
変色、奥歯は銀歯に
なり目立ちやすい

味覚

影響はない

入れ歯部分は冷温や
味を感じにくい

金属が腐食すると
味に変化が現れる
ことがある

清掃性

天然歯とほぼ
変わらない

食後、就寝前に洗浄

欠損部分の清掃が
困難

治療期間

4カ月~
7カ月

約1カ月

約2週間

  • オステムのインプラントを採用

    海田ゆめぞら歯科で導入している「オステムインプラント」は、韓国で開発されたインプラントです。現在は韓国をはじめ、アメリカ、日本、ヨーロッパ諸国など、世界50カ国近くの歯科医師によって取り入れられています。このオステムインプラントは、以下の承認や評価を得ています。

    • ISO9001認証

      スイスのジュネーブに本拠地がある、国際的基準規格を制定するISO(国際標準化機構規格)の認証。

    • CEマーク

      EU加盟国が認定する、安全基準を満たす証明である基準適合マークを取得。

    • FDA認証のclassⅢ

      アメリカで1906年に設立された、歴史ある公共機関であるFDA。医薬品や医療機器、医療製品の安全性、有効性していることで評価判定するにおいて、医療機器のクラス分類で最高クラス。

    特にFDA認証のclassⅢ(人体への損傷、健康などに対し大きなリスクがありハイレベルな管理が必要な内容)を獲得したことで、オステムインプラントの品質や安全性、機能性が高い評価が得られました。

    インプラントにはいくつかメーカーがあり、ストローマン社やノーベルバイオケア社などは世界的にも高い評価を得ています。その中で、オステムインプラントは埋入直後、不安定になりやすい初期固定に優れた、ブローネマルクインプラント(ノーベルバイオケア社)に近いインプラント体形状を採用しています。
    さらに、密接に歯槽骨と結合、骨に強固に結合力を発揮する、ストローマンインプラント(ストローマン社)と同じSLA表面処理構造にし、インプラント体と歯槽骨との結合力を増強しています。



    また、インプラント埋入後に、インプラント体とアバットメントの結合部であるプラットフォームと呼ばれる部分が、“噛み合わせの力により骨吸収を起こしやすい”と報告が多数出されたことに対して、改善に力を入れているのはアストラインプラントです。このプラットフォームスイッチング法を取り入れ、プラットフォーム部分をクビレ形状にすることで、改良を加えられ世界3大メーカーの特徴を全て取り入れたインプラントとなったのです。
    これにより、治療が困難だとされる歯槽骨量が不足していてる、骨の幅や高さが足りない場合や骨密度が薄く柔らかい骨、逆に骨の治癒力が悪くなる硬い骨質でも、インプラント埋入が行える可能性が広がりました。

    インプラント体は、歯槽骨と結合しやすいチタン合金でできており、人体に影響を与えません。また、欧米人とアジア人の顎骨はボリュームに違いがありますが、アジア人に合わせて開発されており、オステムインプラント独自のサイズを有していますので、日本人には適しているメーカーです。

インプラント周囲炎

簡単に言い換えると、インプラントの周囲組織が歯周病と同じような状況になることです。インプラント埋入後の歯磨き清掃や、歯科医院でのメンテナンスを疎かにすると、インプラントと歯肉はくっついていないため、その境目から細菌が入り込みます。

歯周病菌に感染して炎症が起きても、初期段階はインプラント周囲の歯肉から出血がある程度です。天然歯と違うのは、細菌感染に対しインプラントはあくまでも人工物なので抵抗力が弱く、一度細菌感染を起こすと急速に歯槽骨の吸収喪失が進んでしまいます。
初期症状を見逃してしまうと、インプラント周囲の歯肉が赤く腫れあがったり、膿が出るようになったりなど、インプラントを支えていた周りの骨が失われていくのです。

また、初期段階では歯周病と同じく自覚症状がほとんどないため、重症化してはじめて気が付く方も大勢います。状態によっては骨がなくなり、インプラント自然脱落してしまうということもあります。さらに、インプラント周囲炎と歯周病では、原因である歯周病菌の種類、比率が違います。通常の歯周病治療では良好な経過を辿りにくく、そして複雑なインプラント表面構造により、表面深く入り込んだ菌の処置が難しい点が、インプラント周囲炎の難治性を高めているのです。

患者さまの中には、インプラントにしたらメンテナンスや、虫歯などの心配がないと思っている方もいます。しかし、定期的なメンテナンスをすることで、インプラント周囲炎にならないよう予防すること、極めて早い段階でくい止めることが重要です。
メンテナンスでは、セルフケアだけでは落としきれない汚れや、菌の住処を徹底的にクリーニングします。加えて、嚙み合わせの変化でインプラントに過大な負担がかかっていないか、インプラント周囲の歯槽骨に異変がないかなどを精査します。

症例紹介

症例01 奥歯のインプラント
(女性、期間4カ月)

  • BEFORE(術前)

  • AFTER(術後)

症例02 奥歯のインプラントと骨造成(男性、期間9カ月)

  • BEFORE(術前)

  • AFTER(術後)

症例03 奥歯のインプラント3本(女性、期間9カ月)

  • BEFORE(術前)

  • AFTER(術後)

症例04 奥歯のインプラント6本(女性、期間9カ月)

  • BEFORE(術前)

  • AFTER(術後)

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